私自身、子どもの頃に中学受験を経験しています。
そのため、自分の子どもが中学受験をすることになったときも、
「中学受験がどんなものかは、ある程度分かっている」
と思っていました。
でも、実際に親の立場になってみると、見える景色はまったく違いました。
その一つが、お金です。
我が家の場合、月々の塾代だけでも4〜5万円ほどかかります。
もちろん、それだけでも決して小さな金額ではありません。
ただ、実際に中学受験を経験してみると、塾代以外にも次々とお金がかかることが分かりました。
模試、春季講習や夏期講習などの季節講習、特別講座、そして受験料。
無事に合格すれば、その先には入学金や制服などの費用も待っています。
中でも驚いたのが、夏期講習の請求が5月には来たことです。
春季講習が終わったばかりなのに、次は約20万円の夏期講習。
「また支払い?しかも高くない?」
というのが率直な感想でした。
中学受験を親として経験して感じたのは、教育費は「いくらかかるのか」だけでなく、「いつお金が必要になるのか」まで考えておかなければいけないということです。
この記事では、自分自身も中学受験を経験した2児の父である私が、親になって初めて実感した教育費のリアルと、そこから我が家のお金の考え方がどう変わったのかを書いてみます。
中学受験経験者の私も、親になって初めて知ったこと
私自身も中学受験を経験しています。
塾に通って勉強し、模試を受け、志望校を決めて受験する。
子ども側として一通り経験していたので、親になってからも「まったく知らない世界」という感覚はありませんでした。
ところが、実際に子どもの中学受験に関わってみると、自分が受験した頃とは変わっていることもたくさんありました。
その一つが、受験の仕方です。
私が受験した頃とは違い、今は午前と午後で別の学校を受験するなど、1日に複数の受験機会を組み合わせることがあります。
そうなると、受験する学校や回数も増えていきます。
そして親の立場になって初めて気になるのが、その一つひとつにかかる費用です。
塾の特別講座についても同じでした。
子どもの頃は、
「この講座を受けたい」
と軽い気持ちで親に言っていた記憶があります。
でも、自分が親になって金額を見ると、
「これ、こんなに高かったんだ……」
と思うことがあります。
子どもの頃は、講座を受けるために親がいくら払っているのかなんて考えていませんでした。
今になって、自分の親もこうやって塾代や講習代、受験料を払ってくれていたのだと気づきます。
中学受験を二度経験しているとも言えますが、「受験する子ども」と「お金を払う親」では、まったく別の経験でした。
月4〜5万円の塾代だけじゃない。中学受験でかかるお金
中学受験を始める前から、塾にそれなりのお金がかかることは分かっていました。
我が家の場合、月々の塾代は4〜5万円ほどです。
年間で考えれば、これだけでも大きな金額になります。
ただ、実際に経験して分かったのは、毎月の塾代だけを見ていてはいけないということでした。
例えば、我が家では夏期講習に約20万円かかりました。
さらに受験本番では、1校あたり約2万円の受験料がかかると考えると、7校なら約14万円です。
もちろん、これだけではありません。
春季講習や特別講座など、通常の塾代とは別に発生する費用もあります。
そして受験が終わって合格すれば、今度は入学金や制服など、入学に向けたお金も必要になります。
中学受験を始める前は、
「月々の塾代を無理なく払えれば大丈夫だろう」
という感覚が、私の中にもありました。
でも、実際はそう単純ではありませんでした。
月々の固定的な塾代以上に家計へのインパクトが大きかったのが、数万円、数十万円単位で発生するまとまった支払いです。
中学受験の教育費を考えるなら、「毎月いくら払えるか」だけでなく、こうした費用まで想定しておく必要があると感じています。
「また20万円?」夏期講習の請求で夫婦の空気がピリついた
教育費について特に印象に残っているのが、夏期講習です。
夏期講習にまとまったお金がかかること自体は、ある程度分かっていました。
ただ、想定していなかったのが支払いのタイミングでした。
春季講習が終わって、
「ひとまず大きな支払いは終わったかな」
と思っていた頃。
5月には、もう夏期講習の請求が来ました。
金額は約20万円。
率直に思ったのは、
「春季講習が終わったばかりなのに、また支払い?しかも高くない?」
ということでした。
我が家は共働きです。
とはいえ、共働きだから20万円を気軽に払えるわけではありません。
妻との間でも、
「これ、どっちが払う?」
という話になりました。
お互いにそれぞれのお金の予定があります。
突然20万円近い支払いが発生すれば、少し空気がピリつくこともあります。
この経験から、教育費についての私の考え方が少し変わりました。
それまでは、
「年間でどのくらいかかるのか」
を中心に考えていました。
でも、本当に重要なのは、
「いつまでに、いくら用意しておく必要があるのか」
です。
年間では払える金額でも、大きな支払いが短期間に集中すれば家計への負担は大きくなります。
夏期講習の請求を経験してからは、教育費を総額だけではなく、支払いのタイミングまで含めて考えるようになりました。
2人分の教育費を「いつ必要になるか」で考えてみた
我が家には子どもが2人います。
上の子の中学受験だけでもまとまったお金がかかりますが、当然、下の子にもこれから教育費がかかります。
そこで考えるようになったのが、子ども2人の教育費を時間軸で見ることです。
進路によっては、上の子の大学受験と下の子の中学受験が重なる可能性もあります。
それぞれを別々に考えれば、
「これくらいなら何とかなるかな」
と思えても、大きな教育費が同じ時期に重なれば話は変わってきます。
また、下の子についても、今後どのような学校に進むかによって必要なお金は大きく変わります。
例えば、月10数万円ほどかかる学校に3年間通うケースを考えると、その他の費用も含めて3年間で500万円程度かかる可能性もあります。
もちろん、これは現時点での一つの想定です。
ただ、我が家では「そのときになったら考えよう」ではなく、大きくかかるケースを想定して準備しておくことにしました。
例えば毎年春にまとまった支払いがあると考え、130万円程度を一度に支払うケースも想定しています。
中学受験で「突然まとまったお金が必要になる」という経験をしたからこそ、
総額500万円を用意できるか
だけではなく、
来年の春に130万円を支払えるか
という考え方をするようになりました。
我が家が教育費に備えて変えた3つのお金の習慣
中学受験を経験してから、我が家ではお金の準備についても以前より意識するようになりました。
特に変わったのは、直近3年間に突発的な教育費が発生しても対応できるようにすることです。
遠い将来の大学費用だけではなく、数か月後、1年後、2年後に必要になる可能性があるお金も考えておく。
そのために、主に3つのことを意識するようになりました。
ボーナスを優先的に貯金へ回す
以前よりも、ボーナスを貯金に回すことを意識するようになりました。
月々の収入から大きな金額を一気に貯めるのは簡単ではありません。
一方、ボーナスはまとまったお金を確保できるタイミングでもあります。
「余ったら貯金する」のではなく、教育費として必要になる可能性を考え、先に貯金へ回すことを意識しています。
夏期講習のような突然の大きな支払いを経験したことで、まとまった現金を持っておく安心感も以前より感じるようになりました。
3年間の支出を想定しておく
もう一つは、直近3年間で起こりそうな教育イベントを考えることです。
中学受験、入学、その後の学費。
そして下の子の教育費。
10年、20年先まで正確に予測することはできません。
それでも、直近3年間くらいであれば、ある程度は想定できます。
そこで我が家では、
「3年間で突発的な教育費が発生しても対応できる状態にしておく」
ことを意識しています。
教育費を一つの大きな金額として見るのではなく、「いつ支払う可能性があるのか」まで考える。
これは、中学受験を経験して変わったことの一つです。
NISAや株式投資、持株会も活用する
貯めるだけでなく、お金の置き場所についても以前より考えるようになりました。
我が家では、NISAを利用した株式投資や、会社の持株会なども活用しています。
3年以内に使う可能性がある教育費の一部についても、我が家では投資に回しています。
もちろん、株式投資には価格変動があります。
必要なタイミングで投資した金額を下回っている可能性もあるため、教育費を投資に回すことがすべての家庭に向いているとは考えていません。
我が家ではそうしたリスクも理解したうえで、現金で保有するお金とのバランスや利回りを考えて、この方法を選んでいます。
中学受験を経験して、お金について考える機会が増えたことで、
「いくら貯めるか」だけではなく、「そのお金をどこに置いておくか」
まで考えるようになりました。
教育費のためでも、食費と夫婦の時間は削りすぎない
教育費について考えるようになると、
「もっと節約したほうがいいのでは?」
と思うこともあります。
実際、我が家でもお金の使い方を以前より意識するようになりました。
ただ、教育費のためだからといって、何でも削ればいいとは考えていません。
特に、私ができるだけ削りたくないと思っているのが食費です。
子どもの健康は、数日や数週間の食事ではなく、長期的な食生活によって整っていくものだと考えています。
将来の教育のためにお金を残すことは大切です。
でも、そのために今の食事を必要以上に切り詰め、子どもの健康を犠牲にしてしまっては本末転倒です。
そのため、教育費が増えたとしても、食費は無理に削らないようにしています。
もう一つ大切にしているのが、夫婦で息抜きをする時間です。
中学受験は、子どもだけでなく親も疲れます。
成績、模試、勉強、志望校、塾の予定。
そして、ときにはお金のこと。
夏期講習の支払いのように、夫婦の空気が少しピリつくこともあります。
そんなときには、夫婦で食事に行くこともあります。
中学受験のことから少し離れて、食事をしながら話をする。
我が家にとっては、それも中学受験を乗り切るために必要な時間だと思っています。
もちろん、教育費がかかる中で好きなだけお金を使うということではありません。
それでも、何年も先の教育費だけを考えて、今の家族が疲れ切ってしまうのは違うと思っています。
将来の子どものためにお金を準備すること。
今の子どもの健康を大切にすること。
そして、親自身も無理をしすぎないこと。
どれか一つだけではなく、そのバランスを取りながら続けていくことが、我が家には合っていると感じています。
まとめ|中学受験で変わった「教育費」への考え方
私は自分自身も中学受験を経験していたので、子どもの中学受験についても、ある程度は分かっているつもりでした。
でも、親になってみるとまったく違いました。
月々4〜5万円の塾代。
約20万円の夏期講習。
模試や特別講座。
そして受験料、入学金、制服など、その先にも支払いは続きます。
子どもの頃の私は、そんなことを考えずに、
「この講座を受けたい」
と言っていました。
今になって、当時の親の大変さが少し分かった気がします。
そして、自分が親になって特に実感したのは、教育費は**「総額いくらかかるのか」だけでは考えられない**ということでした。
いつ請求が来るのか。
そのとき、いくら必要なのか。
兄弟の教育費がいつ重なるのか。
そこまで考えて初めて、我が家に必要なお金が少しずつ見えるようになりました。
そのため我が家では、ボーナスを貯金に回したり、直近3年間の支出を意識したり、NISAや株式投資、持株会も活用したりしながら準備しています。
それでも、教育費のために今の生活をすべて犠牲にするつもりはありません。
子どもの健康のための食事も大切にしたい。
中学受験に疲れたときには、夫婦で食事をして息抜きする時間も残したい。
将来のために準備しながら、今の家族の生活も大切にする。
簡単ではありませんが、中学受験を親として経験している今、我が家ではそのバランスを探しながら教育費と向き合っています。
